AIは仕事を奪う。でも、そのAIを作っていた人たちの仕事もなくなる皮肉
2025年9月21日の記事を編集して再掲載しています。「AIに仕事を奪われる」──そんなフレーズが当たり前になった今、実際にそのAIを作っていた人たちが真っ先に職を失っているという皮肉な現実が起きています。 Wiredによると、Google…
2025年9月21日の記事を編集して再掲載しています。
「AIに仕事を奪われる」──そんなフレーズが当たり前になった今、実際にそのAIを作っていた人たちが真っ先に職を失っているという皮肉な現実が起きています。
Wiredによると、GoogleのAI関連プロジェクト(チャットボット「Gemini」や検索の「AI Overview」など)に携わっていた200人以上のスタッフが最近一斉解雇されたそうです。 解雇されたのは、Google本体の社員ではなく、主に日立傘下のGlobalLogicに所属する外部契約者たち。彼らは「rater(評価者)」として、AIの回答が適切かどうかを日々チェックしていた、いわば“AIの目利き”でした。 修士や博士号を持つ専門家も多く、英語ベースの高品質な訓練データを支えてきた人材たち。でもプロジェクトの「縮小」が理由として通達され、あっさり切られてしまったのです。
データを整える人たちが消えていく
こうした解雇劇はGoogleだけではありません。イーロン・マスクのxAIも、500人以上のデータアノテーター(ラベリング作業をする人たち)をリストラ。これは「ゼネラリスト(汎用型人材)」から「スペシャリスト重視」へと方針転換中だからというのが理由だそうですが、Googleが切った人材こそスペシャリストだったはず……この業界、何を信じて働けばいいのでしょうか。
さらにMetaもAI部門の縮小を検討中。データラベリング会社「Scale AI」に投資した直後に、正社員200人+契約社員500人を解雇したという報道もありました。 「AIを動かすためには大量の人手が必要」と言われながら、その人手こそが最初に削られていく──そんな逆転現象が今、静かに進行中です。
“AIがAIを評価する”世界の足音
Wiredの調査によれば、Googleから切られたGlobalLogicの一部スタッフは、実は「評価作業自体をAIにやらせるためのトレーニング」に関わっていた可能性があるとのこと。つまり、人間がAIを教育した結果、そのAIが人間の仕事を奪うループが発生しようとしているのです。
この構図は製造業の自動化や物流ロボット、プラットフォーム労働と同じなんですよね。なんという皮肉でしょうか…。
一方で、AIスペシャリストには数千万円規模のオファーが飛び交い、「いったい何をしてるのかよくわからないけど高給な人」が増えていくわけで。
ギアを回す人は使い捨てなのに、回っていることを遠くから見てる人が金を持つ。 そんな構図が、AI業界の中でも起こっているというわけですね。
どんなディストピアだよ。
Source: WIRED